建物の防水工事とは?注意点も併せてご紹介します!

  • 無料!国交省ガイドブックプレゼント
  • 無料相談・無料診断

建物の防水工事とは?注意点も併せてご紹介します!

何らかの原因により雨漏りが発生している場合、そのまま放置していると建物の躯体まで傷めてしまう可能性があります。
そのためにもベランダ屋上には、建物を雨水から守るために「防水工事」が必要になります。
ただ、防水工事?と一口に言っても、どんな工法や種類があるのか分からないと専門業者へ相談もしづらいですよね。
そこで今回は、防水工事の種類と工事を行う際の注意点をご紹介します👆

□防水工事は4種類!

防水工事には、主にFRP防水ウレタン防水シート防水アスファルト防水の4種類あります。

①【FRP防水】は、ガラス繊維マットと液状の不飽和ポリエステル樹脂を重ねていくことで防水層を形成する工法です。

耐久年数は、10年から13年程度と言われていますが、実際はFRP防水層を紫外線などから保護する役割の“トップコート(保護塗料)”を定期的に塗り替えしていれば経験上20年を超えても雨漏りなどの不具合が発生していない建物もあります。

施工単価は、1平方メートルあたり6,000円~8,000円程度になります。


FRP防水は、比較的価格が安く1日で工事が完了するほど硬化スピードが早いことがメリットとして挙げられます。
また、軽量のため建物への負担が少なく、近年の木造戸建て新築住宅に多く使用されています。

しかし、伸縮性が高くないため、地震で建物が大きく揺れたり、広い面積のベランダ(バルコニー)などに施工をした場合ひび割れが発生しやすいデメリットがあります。

ポリエステル樹脂塗布⇒ガラス繊維マット貼り⇒ポリエステル樹脂塗布(2~3回繰り返す)
トップコート塗装後

②【ウレタン防水】は、防水用塗料を塗布することで防水層をつくる工法で「密着工法」と「通気緩衝工法」の2種類があります。主に改修工事で施工されることが多い工法になります。
耐久年数は、10年から15年程度(目安)で、1平方メートルあたり4,500円~7,500円程度になります。

密着工法」は、下地の上にウレタン防水材を直接塗布し、ウレタン防水材を重ねることで、防水層を厚くします。複雑な形の屋上等でも施工しやすい方法です。

【ウレタン防水・密着工法】

通気工法」は、専用シート(通気緩衝シート)を張ってからウレタン防水材を塗布し、防水層の下の水蒸気通気を良くすることで、防水層の膨れヒビ割れの発生を少なくする工法になります。
工程数が多くなるので「密着工法」に比べるとコストが高くなるのがデメリットです。

【ウレタン防水・通気緩衝シート貼り】
【ウレタン防水・通気緩衝工法】

③【シート防水】は、ゴム製のシート塩化ビニールシートを張り付けて、防水層をつくる工法です。
この工法はシートを貼り付けていくので厚みが均一になり、仕上がりにばらつきがありません。
耐久年数はゴム系シート防水10年から15年(目安)、塩ビシート防水15年から20年程度(目安)で、1平方メートルあたり5,000円~8,000円程度になります。

(※塩ビシート防水には「接着工法」と「機械的固定工法」の2種類あります)

【ゴム系シート貼り】
【トップコート塗装後】

④【アスファルト防水】は、学校やマンション、公営住宅などの広い面積への施工が適している工法です。「熱工法」・「トーチ工法」・「常温工法」の3種類あります。
耐久年数は15年から25年程度で、1平方メートルあたり5,500円~9,000円程度になります。

「熱工法」は熱して液状化したアスファルトと防水シートを交互に重ねていく工法です。
「トーチ工法」は、防水シート裏のアスファルトを炙り溶かし、下地と密着させる工法です。

熱工法トーチ工法は、工事中に煙や匂いが発生しますので近隣住宅や環境への配慮が必要ことに注意しましょう。


「常温工法」は、熱を使わずにアスファルト粘着層を裏面にコーティングされたシートを交互に張り付け、防水層をつくる工法です。

□建物の防水工事の注意点👆

防水工事をしたにも関わらず、残念ながら防水層にひび割れや剥がれが生じてしまうことがあります。
この際、偶発的な事故や自然災害によって生じたものであれば、実は「火災保険」の対象となる可能性があります。
火災以外のこのようなケースでも対象となる場合があるため、事前知識として覚えておくと良いでしょう。

火災保険の対象となるのは、風害台風大雪です。
事前に火災保険に加入しているかどうかを確認することは重要ですが、施工会社から説明を受ける場合もあるため、情報提供があった際は紙でもらったりメモに取っておいたりすると安心です。

□まとめ

一口に防水工事といっても、様々な工法があります。
また、1回の工事費用が高くついても、できるだけ工事の回数を減らしたいときには、耐久年数が長い工法を選択することで、トータルコストを抑えられる場合もあります。
このようにそれぞれの工法のメリットとデメリット、費用と相談した上で、ご自身によってベストなものを決めていきましょう(^^)