塗装工事の流れ

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塗装工事の流れ

施工技術と丁寧な施工が大切です。

リフォーム工事後の不具合(出典:公益財団法人住宅リフォーム紛争処理支援センター)

塗り替え工事は、工事後の不具合、クレームが多い業界です。
丁寧な施工、近隣への配慮で、トラブルを防ぐことができます。

ここでは、屋根・外壁の塗り替え工事の流れと工程日数を確認しましょう。
屋根・外壁塗装は、およそ10ステップの工程を経てお引渡しとなります。
そこで10ステップ中の重要なポイントお伝えします。

平均的な一戸建ての家を塗り替えるには、10ステップを12日から15日くらいの期間をかけて行います。

塗装準備

テラス屋根の波板やポリカ、植木鉢など、仮設足場を設置する際に障害になる物を移動します。
重量のある物置などは、家の方が無理に行おうとせず、工事業者にお願いをしてください。
また、万が一のために家の周りにある大切な物は事前に移動させておきましょう。

足場設置(1日)

建物のまわりに足場を設置します。

足場の外側から囲むようにして養生シートを被せて、高圧洗浄時の水の飛散、塗料の飛散を防止します。
養生シートが無い場合は、近隣住宅や車に水や塗料が飛び散る可能性があり、ご近所とのトラブルになりますので、建物全面に張るのが常識です。

足場の上は安定した姿勢がとれるため、キレイに塗装を行うことができます。

無理な姿勢だと疲れやすく、丁寧で細かい作業を継続して行うことが難しくなります。
適切に塗装を行わなければ、塗料の性能を十分に発揮することができません。
そのため、高品質な施工を行うためには、足場を組むことが必須です。

注意点としては、足場の設置は高所で重い物を組み立てる作業なので、設置場所が狭い場合は危険性を考え、事前に車を移動させておきましょう。

高圧水洗浄(半日~1日)

外壁や屋根の塗装は、紫外線や雨風に晒されることによって劣化が進行していき、汚れ・ホコリ・コケ・藻・塗膜の表面が粉状になる「チョーキング現象」が発生します。

高圧洗浄はこれらの汚れを取り除く目的で行われます。
塗膜の表面が汚れている状態で塗装を行うと、塗膜の密着性が悪くなり剥がれの原因になります。

屋根全体にコケが発生している際は、屋根を洗うだけでも半日以上かかる場合があります。
通常、外壁の洗浄で半日、屋根と外壁の洗浄で丸一日の作業になります。

下地処理(2~3日)

塗装工事の工程で最も重要なのが下地処理です。
下地処理をしっかり行わないと、その上にいくら高級な塗料を塗っても、すぐに剥がれたり、仕上がりが悪くなったりと、塗膜の寿命を縮めることになります。
そこで、どのように下地処理をしていくのかをお伝えします。

【ケレン作業】
ケレンとは、高圧洗浄では落としきれないサビや剥がれた塗膜などを手作業や電動工具等で落としていく作業と、表面に細かな傷を付けて塗料の付着を向上させる、目荒し(ケレン)と呼ばれる作業があります。

どちらの作業も丁寧に行うことで、塗料との付着力を高めることができ、屋根・外壁の仕上がりに大きな差が出ます。

【コーキング(シーリング)】
モルタル壁:伸縮・振動に対応できるように、弾力のあるコーキングを亀裂に擦り込むように充填し補修します。

サイディング:傷み具合により、既存コーキングの上からそのまま充填する「増し打ち工法」と、既存のコーキングを剥がし、新しく充填する「打ち替え工法」があります。

【補修工事】
瓦の破損:表面に少しひびが入る程度であればコーキングで埋めますが、瓦の芯まで深く入るひび割れは、新しい瓦に交換します。

壁の破損:外壁材が反り返っている場合は、釘の打ち直しを行います。それでも対処できない時は部分的に外壁を張り替える必要があります。

養生(1日)

養生とは、サッシ窓・玄関・地面など、塗料が付いてはいけない部分をビニールで覆うことをいいます。
養生は簡単なようで実はとても奥が深く、手を抜くかしっかりやるかで、その業者の心意気が見える部分です。

塗装をする箇所、しない箇所の【境界線】をはっきり出すことが、仕上がりを美しく見せるコツです。

満足のいく塗装のためには、こうした下準備が欠かせません。

下塗り(1日)

屋根塗装がある場合は、屋根から塗り始めます。

仕上げ用の塗料がしっかりと素材と密着するように、傷んだ素材の凸凹をカバーするために下地強化材や下地調整と呼ばれる塗料を塗っていきます。
下塗りは、材質によって種類を変えています。

透明や白、クリーム色などの目立たない色を塗り始めていたら、下塗りがスタートしたのだなとご確認いただけると思います。

中塗り(1日)

いよいよ中塗りでは、あなたが選んだ仕上げ用の塗料を塗っていきます。

業者の中には「あくまで中塗りだから」という理由で細かなところを塗らない業者もいますのでご注意ください。
ちょっとした意識の違いが、仕上がりの差として大きく出てしまいます。

上塗り(1日)

上塗りは“光沢(ツヤ)”と“塗装の持ち”を左右する重要な作業です。
中塗りと同じ色を塗ることで、塗料の性能がより十分に発揮されます。

また塗料を均一にムラ無く塗ることで、その後の耐候性に違いが出てくるため、職人の腕が試されるでしょう。

付帯部塗装(2~3日)

一般的に雨樋・破風板・軒裏などの付帯部分も一緒に塗装します。

軽視しがちな付帯部ですが、外壁・屋根と同グレードの塗料を使うことですみずみまで同じ耐候性とツヤを発揮させることができます。 塗り替える前にはしっかりと付帯部にまで意識を向けることが大切になってきます。

最終点検・手直し(1日)

養生テープを外して塗装は終了です。
塗料のはみ出しや塗り残しが無いか最終点検をしていきます。

この時、可能であればお客様自身も足場へ上り一緒にチェックをして、気になる部分があれば手直しをしてもらいましょう。
足場を解体してからでは再度足場代が必要になってしまうので、足場解体をする前に点検と手直しを終えることが大切です。

足場解体・清掃(1日)

最後は、足場の解体です。
ここまできたらせっかく仕上げた部分を傷つけないよう、慎重に足場解体をしていきます。

解体後は周囲の片づけや清掃を行い、近隣の方々へ「工事が終わりましたので、ご協力ありがとうございました!」と元気よく挨拶して完了です。

工期については天候に大きく左右されるため、当初の予定より短くなったり長くなったりと様々です。

しかし各工程にはおおよその日数があるので、工事が終わるまでの日数の参考になったのではないでしょうか。

塗装技術を超えて大切なこと!工事前のご挨拶

良心的な塗装会社は、絶対に外壁塗装工事前の近隣への挨拶を大切にします。
お客様の代わりなって、「工事前」「工事中」「工事後」の近隣への配慮を忘れません。

そして、できれば、塗り替え工事の1週間ほど前に、お客様ご自身も挨拶まわりをすることをおすすめします。
「塗装会社さんが行ってくれるから大丈夫!」と考える方も多いのですが、必ず、ご自身でも行くようにしてください。

塗り替え工事で近隣とトラブルになる主な原因には、次のようなものがあります。

・工事中の騒音(足場の組み立て・高圧洗浄機の音)
・塗料の飛散
・塗料の臭い
・道路利用が不便になる

工事の騒音などで近隣の生活に悪影響があった場合、お客様ご自身が挨拶をしているのとしていないのでは、トラブルの発展度合いが違います。
必ず、工事前に事前の挨拶をお願いします。

大切な我が家が綺麗に生まれ変わり、ご家族が笑顔になりますように!